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写真家・フラワーアーティスト
高橋永順

高橋永順・高橋章三の歩み
転期の1967年
永順は桑沢デザイン研究所(桑沢学園)を卒業。当時の同校は小規模ながら在野の逸材が教鞭をとり、のちに舞台美術の重鎮となる朝倉摂も教授陣の一人であった。同校では写真についても、シカゴのバウハウスに学んだ写真家の石元泰博、日本リアリズム写真集団の創立者を設立し「写真の基礎を考える」の著者である写真家・目島計一、 教育者でコンテンポラリーフォトの写真家・大辻清司に学んだ。
同校を卒業後に、写真家を目指して東京総合写真専門学校に入学。
『カメラ時代』(写真同人社)の新人賞を受賞。
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1967年、重森弘淹氏(東京総合専門学校校長・写真評論家・華道家)の推薦で、当時すでに人気写真家だった篠山紀信のアシスタントになる。
篠山氏が在籍していた広告制作会社「ライトパブ リシティ」への入社を勧められたが、写真の方向性の違いを感じてフリーの写真の道を選ぶこととなった。
写真学生時代から一貫して撮り続けていた永順流「コンテンポラリーフォト」は「カメラ毎日」編集長の山岸章二氏による実験的な誌面に推奨されたが、あくまでもアマチュア向けの商業誌ゆえに、山岸章二自身の挫折とともに終焉(1979年自殺)を迎えた。
1964年に開催された 東京オリンピックを契機に写真界においても世代の交代が激しく、篠山紀信や立木義浩ら、より商業的なものへと移行していった。
桑沢デザイン研究所を卒業後に、東京総合写真学校で重森校長のもとで写技術や歴史など写真文化の本質を学んだ永順にとって、当時台頭する芸能雑誌や広告媒体など、消費されることを前提にした写真界シーンは馴染むことが出来なかった。
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1970年の大阪万博の開催は、あらゆる分野の若者たちに衝撃を与え 、写真界においても多くの若者たちをパリやニューヨークへと向かわせた。
1971年の夏、永順はヨーロッパ各国を巡り帰国した彼女は、写真家の道から離脱することを選択した。
夫、高橋章三氏との出会い
永順の生涯の伴侶となる高橋章三氏は、1942年 愛媛県生まれ1963年 桑沢デザイン研究所、ドレス科入学。
1966年 同校の卒業後は、若年層の婦人カジュアル衣料のデザイン・製造・販売のファッションメーカーを設立しアトリエを開設。
永順との関係は桑沢の学生時代からで、永順は自身の写真作品制作を続けながらも、章三氏のアトリエに出入りすることも多く、いつしか製造部門を差配するまでになった。
1980年以降は、永順や花の生徒たちのための花器作りのため、大磯の知人のアトリエにて作陶の基礎を学ぶ。
1982年〜2011年作陶に専念するために自身のアトリエを持ち、数年周期で作陶展を各所のギャラリーにて展示販売するが、2011年に発生した未曾有の震災は作陶の意欲を削ぐほどのものであった。
群馬での山小屋生活
当時衣料業界における推移として、大手メーカーによる市場席捲に押されて、小規模なものは駆逐されていった。そうした閉塞感のなか、「雪がみたい!」この永順の一言が、自身の運命を変えることになる。
敗戦後から1970年の大阪万博開催までの間、辛苦に耐えてきた日本人のすべての心の奥に芽生えた「やすらぎ」を求めて、永順も自然の中での山小屋生活を体感することとなる。
それは敗戦後の復興とともに富裕層になった階級が所有する「別荘」は、富の象徴ではありえたが、それらとは異質な小さな手造りのログハウスは他に類もなく、多くの人たちの共感を得るものであった。
奥沢のログキャビン開店
都心から離れた世田谷区の奥沢という町に、わずか6坪の蔦に覆われた建物に惹かれたことは、本当に運命的な出会いであった。
店舗内は群馬の山小屋造りの経験を生かして、高橋章三氏がすべて手作りする。
そして、群馬の山小屋の庭で育てた草花を店内に飾っているうちに、花自体を販売することになる。
これを機に高橋章三氏は、ファッションメーカーを閉鎖。
そして、永順は花との関係を深めることで、花をテーマにした写真作品の制作も再開する。
明かに伝統的な華道とは違う、「永順流花のあしらい方を教えてほしい」というたった一人の要望に応えことで、小規模ながらスタートした「奥沢の高橋永順花あしらい教室」は想定外の盛況となり、メディアからも注目されることで、永順自身は華道家ではない新しい花のスペシャリストとして、「フラワーアーティスト」としての称号を獲得することとなる。
以下、主たる活動
1974年
8月群馬県水上に山小屋(ログキャビン)を手作り、敷地内に花を植え、野の花の撮影を開始する。
1977年
東京都世田谷・奥沢に生活雑貨「ライフ ショップ ログ・キャビン」をオープン
書籍掲載:ananアンアン「ログキャビン記事掲載 」(平凡出版)
書籍掲載:ARURUアルル「特集・ウッディハウス訪問」(主婦と生活社)
1978年
東京世田谷区・奥沢に『高橋永順花教室』を開校。
書籍掲載:私の部屋「特集・山小屋の切り売りします」(婦人生活社)
1982年
展覧会:第1回花展「野の花を集めて」
1983年
展覧会:第2回花展「朝もやのミスティグラス」
1984年
展覧会:第3回花展「梨の花の下で」
1985年
書籍掲載:LEE「特集・花が好きです」(集英社)
番組制作:夜のヒットスタジオDX 番組花制作(フジテレビ)※1985年4月から1987年6月までレギュラー
1986年
書籍掲載:LEE「連載・花はいけごろ」(集英社)
番組制作:夜のヒットスタジオDX 番組花制作(フジテレビ)※1985年4月から1987年6月までレギュラー
番組制作:世界紅白歌合戦 花制作(フジテレビ)
1987年
書籍掲載:25ansヴァンサンカン 1〜12月連載「花が好きだから」(婦人画報社)
書籍掲載:私の部屋 4月・5月号「特集・野の花を愛し、野の花を写す」(婦人生活社)
新聞掲載:日曜版3集連続掲載「花と緑」(朝日新聞)
著書出版:永順花ものがたり(文化出版局)
著書出版:In the field(自費出版)
番組制作:夜のヒットスタジオDX 番組花制作(フジテレビ)※1985年4月から1987年6月までレギュラー
番組制作:世界紅白歌合戦 花制作(フジテレビ)
1988年
著書出版:「永順・花レッスン」(文化出版局)
番組出演:浜美枝のいい人見つけた 番組出演(TBSラジオ)
1989年
書籍掲載:フローリスト掲載「永順花の仕事場」連載開始(誠文堂新光社)
新聞小冊子:「家作り月刊連載」(東京新聞)
新聞掲載:日曜版「花のダイヤリー」(東京新聞)
新聞掲載:日曜版「ハーフミラー」(朝日新聞)
著書出版:「永順・野の花に逢いたくて フランス旅日記」(冬樹社)
著書出版:「チューリップの咲く頃」(誠文堂新光社)
著書出版:「永順・野菜ものがたり」(文化出版局)
番組制作:郷ひろみ 宴ターテイメント 花制作(テレビ朝日)※4月から12月まで
番組出演:レディースペシャル 桜井洋子対談(NHK衛生)
1990年
書籍掲載:LEE「カレンダー」(集英社)
著書出版:永順・野の花をあつめてイギリス・アイルランド風日記(誠文堂新光社)
著書出版:永順・フラワーアーティストをめざす人へ(誠文堂新光社)
著書出版:永順・美しすぎて青い花(誠文堂新光社)
著書出版:永順・ウエディングものがたり(文化出版局)
著書出版:永順・あの人に花をBIRTHDA BOOK(雄鶏社)
番組出演:料理天国 (TBSテレビ)
1991年
書籍掲載:LEE「カレンダー」(集英社)
書籍掲載:リビングノート「表紙写真」(朝日生命) 4月から翌年の3月まで1年間担当
書籍掲載:花時間 創刊号(写真左)から巻頭ページなどを連載(花朋社)※出版は同朋舎出版などを経て、現在はKADOKAWAで出版を手掛ける

VHSビデオ:高橋永順花あしらいの世界(集英社)
著書出版:永順・野の花をさがして・スペイン、ポルトガル日記(誠文堂新光社)
著書出版:永順・素敵なお手紙ありがとう(雄鶏社)
著書出版:永順・花日記(文化出版局)
著書出版:永順・花の仕事場: Message from Eijun(誠文堂新光社)
著書出版:花きらきら・EIJUN BEST SELECTION(文化出版局)
著書出版:永順の元気料理 美味しから食べてみて(雄鶏社)
1992年
書籍掲載:LEE「カレンダー」(集英社)
書籍掲載:ラ・セーヌ「ダイヤリーブック、他」(学習研究社)
著書出版:著書「風に揺れて野の花(時事通信社)全国学校図書館協議会選定図書
著書出版:永順・花図鑑(文化出版局)
写真展:横浜そごう
1993年
書籍掲載:LEE「カレンダー」(集英社)
書籍掲載:non no 「花を楽しむ本(集英社)
書籍掲載:園芸ガイド 連載(主婦の友社)
著書出版:野の花の旅からベルギー日記(ログキャビン出版)
著書出版:永順のからのメリークリスマス(文化出版局)
1994年
書籍掲載:LEE「カレンダー」(集英社)
書籍掲載:デザインの現場 記事掲載(美術出版社)
番組出演:きれいになるテレビ (中京テレビ)
1995年
書籍掲載:LEE「カレンダー」(集英社)
書籍掲載:毛糸だま「永順のセーター」(日本ヴォーグ)
書籍掲載:別冊週刊女性「世界花の旅 アラスカ」 (主婦と生活社)
著書出版:永順の花ポートレート1/ブラウン(ログキャビン出版)
著書出版:永順の花ポートレート2/チューリップ(ログキャビン出版)
1996年
書籍掲載:LEE「カレンダー」(集英社)
書籍掲載:COMO「素敵な人になろう 花あしらい(主婦の友社)
著書出版:永順花教室から花レッスン2(文化出版局)
番組出演:楽しい園芸 新春放談(日本テレビ)
番組出演:夢用絵の具(NHK)
1997年
書籍掲載:LEE 連載(集英社)
書籍掲載:BISES「山小屋の暮らし特集」(マイルーム出版)
著書出版:永順の幸せごはん(集英社)
1998年
書籍掲載:LEE「カレンダー」(集英社)
書籍掲載:メイプル創刊号「韓国へ焼き物の旅」(集英社)
書籍掲載:BISES「春号 永順ガーデンを語る」(プレジデント社)
書籍掲載:婦人公論「特集 この人」(中央公論新社)
番組出演:地球交響曲ガイアシンフォニー 番組出演(TBSテレビ)
著書出版:CD-ROMマルチ作品集「高橋永順の花世界」プロデュース:田中伸明 音楽:コリン・ロバート・リーチ(富士通パレックス)

1999年
婦人公論 連載「野の花の旅から」(中央公論新社)
著書出版:永順のキムチ&ぴり辛野菜おかず 小学館実用シリーズ My Favorite Books(小学館)
著書出版:永順のジャム&フルーツのお菓子 小学館実用シリーズ My Favorite Books(小学館)
イベント:ニューヨークとロサンゼルスで文化講演会(共催:集英社・JAL)
2000年
書籍掲載:クロワッサン 連載「 ヴィレダタイアップ」(マガジンハウス)
著書出版:野の花の旅から・西オーストラリアに魅せられて(中央公論新社)
2001年
書籍掲載:Mrs .Liveng 連載「うちのごはんがいちばんおいしい!」(中央公論新社)
書籍掲載:ミセス「夫婦の呼吸」(文化出版局)
書籍掲載:目の眼「永順の花」(里文出版)
書籍掲載:素敵なガーデンデザインVol.3 「花を生かしたガーデンライフ」 (主婦と生活社)
書籍掲載:もうひとつの旅「花の頼りに招かれて」 (ビリー・クリエイト)
番組出演:私のガーデニング 番組出演(NHK)
番組出演:I-style あなたの街で花レッスン(TBS-BS)
2002年
書籍掲載:Mrs .Liveng 連載「うちのごはんがいちばんおいしい!」(中央公論新社
VHSビデオ:高橋永順花あしらいの世界 再発売(集英社)
著書出版:In the field 再販(ログキャビン出版)
写真展:香川県・高松天満屋
写真展:東京都・玉川高島屋SC
イベント:福岡で「永順流しあわせさがし」文化講演会(主催:日本経済新聞社)
2003年
著書出版:パワーをあ・げ・る!永順直伝韓国風ごはん(集英社)
写真展:東京都・日本橋高島屋
写真展:愛知県・名古屋三越栄本店
写真展:愛媛県・今治大丸
写真展:長崎・長崎大丸
イベント:仙台市ガス展でトークショー(主催:仙台市ガス局)
2004年
書籍掲載:はっぴーママ名古屋版 「花の本紹介」(双双編集)
著書出版:いつも花を飾りたい(集英社)
番組出演:オープンサロン843 健康スペシャル (FM世田谷)
番組出演:私の健康エッセイ 北海道ジャスト (NHK)
番組出演:究極キッチン&秘伝レシピ拝見 (TBS)
写真展:愛媛県・今治大丸
水墨画展:東京晴海・カシカワリビング
イベント:浜名湖花博でガーデニングコンテストの審査員(共催:NHK)
2005年
書籍掲載:世田谷ライフ 「私が薦める世田谷スポット」(エイ出版社)
書籍掲載:婦人画報 「住まいの実例、その道のプロに学ぶ」(婦人画報社)
書籍掲載:花時間「インテリアと花あしらい」(角川書店)
書籍掲載:ことぶき「会いたい人」(寿出版)
著書出版:Flower Garden高橋永順花に出会った道(労働教育センター)
著書出版:美しく韓国の村から(労働教育センター)
イベント:Photo Imaging Expo 2005でトークショー(主催:株式会社ニコン)
2006年
書籍掲載:いきいき「きものリフォーム」(ユーリーグ)
書籍掲載:カントリーコレクション「デルフィニームに魅せられて」(ネコパプリッシング)
著書出版:永順の愛したバラたち ビューティフル・ローズ(労働教育センター)
2007年
書籍掲載:いきいき 年間連載「週に1度は永順スタイルで」(ユーリーグ)
書籍掲載:ヴェルクラブ「花と一緒に豊かに暮らす」(ブーン)
番組出演:はなまるマーケット「ベッキーズガーデン」 4月と5月に番組出演(TBS)
2008年
著書出版:永順ローズ(労働教育センター)
著書出版:ログ・キャビン35周年記念で大型書籍「永順」を限定発行(ログキャビン出版)
2015年
東京都世田谷区岡本2丁目33-8に、有限会社ログキャピンを設立
2024年
著書出版:今がいちばん。花と暮らして永順80歳(KADOKAWA)
2025/12/5更新(情報提供:高橋章三、編集:田中伸明
高橋永順の著書


高橋永順 たかはし えいじゅん
写真家、フラワーアーティスト。
1944年東京生まれ。現在81歳。女性。
東京都世田谷区に在住。
桑沢デザイン研究所、東京綜合写真専門学校卒業。
雑誌『カメラ時代』1967年新人賞受賞。卒業後、写真家の篠山紀信のアシスタントを務める。
1974年、夫の高橋省三氏と群馬の山麓に手作りの小さな6坪の山小屋を建て、念願の庭作りを始めたことがきっかけになり、野の花に魅せられ、花をモチーフに作品撮影を再開。
その後、世界の野の花をさがして、撮影し、エッセイを書いて、すでに30冊の本を出版。
1978年、東京世田谷区・奥沢に『高橋永順花教室』を開き、世田谷区の岡本で月一のペースで教室を続ける。花の自然な表情を切り取った、軽やかなスタイルが人気を博し、フラワーアレンジメントに新風を吹き込む。
並行して写真家として、独自の花をモチーフにした写真をコンスタントに発表し続ける。
80年代から、著書や雑誌の執筆、テレビ番組、ファッションショーなど、さまざまな場で独創的な装花を披露し、伝統的な華道とは別のフラワーアートの世界を確立として、元祖フラワーアーティストという職業のパイオニアになる。
80代になった現在も作品制作のための撮影を継続中。
高橋永順・高橋章三のご夫妻と
準備中のプロジェクト
高橋永順・高橋章三 公式作品集
初の夫婦名義の集大成となる作品集
写真作品・絵画作品・布作品・造形作品を一冊か、分冊で書籍化
1
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フラワーアーティスト作品を撮影した写真作品(高橋永順)
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国内外のロケ撮影作品(高橋永順)
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絵画作品(高橋永順・高橋章三)
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布作品(高橋永順)
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花器陶芸作品(高橋章三)
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造形作品(高橋章三)
写真や絵画作品の商品開発
高橋永順のアート作品をミュージアムグッズに
2
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最高級手漉き和紙作品・竹和紙写真作品
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竹和紙写真ポストカード
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布グッズ
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Tシャツ
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ネット販売も可能 ARTROOM SHOP siteで準備中
高橋永順野の花ガーデン
高橋永順の原点である監修する花のガーデン
3
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監修・デザイン設計:高橋永順
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気候や土地に最適な花系植物を高橋永順がリストアップ
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現地の住民がボランティアで参加
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地方を未使用地を活用
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人工的なイングリッシュガーデンではなく、現地の風景に似合う自然味を追求
高橋永順写真美術館
高橋永順の唯一の公式ミュージアム
4
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全国の百貨店で開催された大規模写真展の展示作品を無償で寄贈
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高橋永順の写真作品を複製した和紙写真作品を展示販売
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高橋永順の写真や絵画作品をモチーフにしたミュージアムグッズを販売
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講演会を開催
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ワークショップを開催
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国際博物館会議ICOMの会員施設の可能性あり






























